福田さんの話の後には安倍さんを。
安倍さんは8月にセルフカバーアルバム『Smile...』を発売。
その中にはモーニング娘。時代の『ふるさと』や『せんこう花火』も入っていた。
『ふるさと』2014年バージョン
オリジナルと比べればどの曲も彼女の歌の成長がはっきりと感じられ、またアレンジ等も大人なった彼女に相応しいものに変えられている。
総じて耳に心地よいしっとりとしたアルバムに仕上がっていた。休日に紅茶でも飲みながらゆったりと聞きたくなる、そんなアルバムになっていると思う。
またつい先日クラシカル・クロスオーヴァーをテーマにしたアルバムも発売された。これが今のアーティスト・安倍なつみであると、それを現したかのようなアルバムだ。
モーニング娘。を卒業後、ひたすら歌の世界に軸足を置いてきた、その成果がはっきりと出ている。
おそらく彼女自身も、制作陣もほとんどのファンの方も満足しているのではないだろうか。
安倍なつみ『光へ』
安倍なつみアルバム『光へ-Classical&Crossover-』制作ドキュメント映像
これを見ても分かるようにもはや安倍さんは別次元を生きているかのよう。
歌にアイドル時代の面影はなく、歌っている背景に大きな舞台が見えてくる。
ああ歌の世界に生きているんだな。
あの頃の思いが繋がってここに来たんだな…
彼女がひたすら研鑽を積んできた結果が見事に表れていることにただひたすら敬服した。
そうそれは間違いない。
そう喜んだものの、やっぱり自分の中にはどこか少し寂しい気持ちもあった。
彼女が幼いころに体験したふとしたきっかけで歌が人を救うような、もっとポピュラーな環境で訴えかけるようなものをいつかと思っていたのだが、ある意味もっと高みにいってしまったかのようだ(否定しているわけではない@念のため)。
現在の彼女ほど強い人もなかなかいない。
彼女の生き様が昔彼女が求めていた強さを現しているとも言えるが、『小さなころから』を聴いて救われた、あるいはブルーハーツを歌っていたような、そんな歌の世界をちょっと見てみたかった。
涙ながらに語っていた2001年、2002年前後の彼女の思い。
あれだけ多くの方が知っていた熱い思い、今は10年を超える月日が逆に邪魔をするのだろうか。
たしかに30を超えた大人の女性が20歳そこそこの女の子の心情を歌うわけにはいかないよな…
『ふるさと』にしても当時とはまったく違った心情で歌っているだろうし。
これはもう本当に私個人のわがままの部類の話。
贅沢言ってちゃバチが当たるな…
その昔、安倍さんと福田さんがモーニング娘。のセンターをやっていた頃、二人の関係が陰と陽、月と太陽に例えられていたことがあった。
その笑顔と仕草で人を魅了していた安倍さん、少し引いたところでマイペースに実力を見せつける福田さん。そして声質の絶妙な組み合わせ。
ステージを離れたところでもどこかお互いを補っているような関係に見えた。
そして今、安倍さんは華やかな世界で多くの観客を魅了し、また福田さんはマイペースに自分の歌を楽しんでいる。その関係もまた左右に分かれているというか、根っこの部分では同じものを見ているはずなのにどこまでも表現は対称的なところにあるんだなと感じ、面白いものだと思った。
どちらもそれぞれの人生。
10年以上が経った今も形あるものを残してくれている彼女たちには感謝の気持ちしかない。
でもやっぱり1998年の秋から翌年春にかけてあった一瞬の彼女たちの交差点、あんな偶然(いや今度は必然だが)がまたあったらどんなにうれしいことか。
『ふるさと』オリジナルバージョン(1999年)
改めて見返すと、やはりこのPVは屈指の名作だなと思う。
新しい安倍さんの『ふるさと』は歌の成長という点ではもう何も言うところがない。
でもPVを含めた世界観はやはりオリジナルが好きだ。
全体にあるイメージ・脚本、しっかりとしたロケ、それに伴うロケ地選定、編集。きちんと作りこんだものは何年経っても色褪せないものだな…
多くのファンがロケ地に足を運んだというのも良くわかる。
自分がロケ地を訪れた頃(2001年だったかな)はまだ「親子の木」の道路も舗装されていなかったが、今はそれも舗装され、3年前には留辺蘂神社の前にも新しい碑が建った(参考→http://bellac.web.fc2.com/Resized/rubesibe.htm)。
美馬牛の駅舎はまだ面影が残っているようだが、美瑛駅はかなり変わったとも聞く。
そんな今では見られない景色が残っているのもあのPVの魅力。
新しいPVにはそれらしいシーンはちょこちょこと入れているものの、歌っている姿と乖離してしまっていて、そこに思いを馳せることは難しい。もし今回のものにも美瑛のロケ映像が使われていたらと思うと、惜しいという気持ちが出てきてしまう。ワンシーンでもいいから入れてくれれば良かったのにな。安倍さんの当時と現在の歌の対比と、その風景の対比でより情感の出たPVに仕上がったと思うのだが。
話がずれたが、まあ安倍さんも福田さんもこの先ずっと歌っていくことは間違いなさそうなので、今後に大いに期待ということで…
安倍さんは8月にセルフカバーアルバム『Smile...』を発売。
その中にはモーニング娘。時代の『ふるさと』や『せんこう花火』も入っていた。
『ふるさと』2014年バージョン
オリジナルと比べればどの曲も彼女の歌の成長がはっきりと感じられ、またアレンジ等も大人なった彼女に相応しいものに変えられている。
総じて耳に心地よいしっとりとしたアルバムに仕上がっていた。休日に紅茶でも飲みながらゆったりと聞きたくなる、そんなアルバムになっていると思う。
またつい先日クラシカル・クロスオーヴァーをテーマにしたアルバムも発売された。これが今のアーティスト・安倍なつみであると、それを現したかのようなアルバムだ。
モーニング娘。を卒業後、ひたすら歌の世界に軸足を置いてきた、その成果がはっきりと出ている。
おそらく彼女自身も、制作陣もほとんどのファンの方も満足しているのではないだろうか。
安倍なつみ『光へ』
安倍なつみアルバム『光へ-Classical&Crossover-』制作ドキュメント映像
これを見ても分かるようにもはや安倍さんは別次元を生きているかのよう。
歌にアイドル時代の面影はなく、歌っている背景に大きな舞台が見えてくる。
ああ歌の世界に生きているんだな。
あの頃の思いが繋がってここに来たんだな…
彼女がひたすら研鑽を積んできた結果が見事に表れていることにただひたすら敬服した。
そうそれは間違いない。
そう喜んだものの、やっぱり自分の中にはどこか少し寂しい気持ちもあった。
彼女が幼いころに体験したふとしたきっかけで歌が人を救うような、もっとポピュラーな環境で訴えかけるようなものをいつかと思っていたのだが、ある意味もっと高みにいってしまったかのようだ(否定しているわけではない@念のため)。
現在の彼女ほど強い人もなかなかいない。
彼女の生き様が昔彼女が求めていた強さを現しているとも言えるが、『小さなころから』を聴いて救われた、あるいはブルーハーツを歌っていたような、そんな歌の世界をちょっと見てみたかった。
涙ながらに語っていた2001年、2002年前後の彼女の思い。
あれだけ多くの方が知っていた熱い思い、今は10年を超える月日が逆に邪魔をするのだろうか。
たしかに30を超えた大人の女性が20歳そこそこの女の子の心情を歌うわけにはいかないよな…
『ふるさと』にしても当時とはまったく違った心情で歌っているだろうし。
これはもう本当に私個人のわがままの部類の話。
贅沢言ってちゃバチが当たるな…
その昔、安倍さんと福田さんがモーニング娘。のセンターをやっていた頃、二人の関係が陰と陽、月と太陽に例えられていたことがあった。
その笑顔と仕草で人を魅了していた安倍さん、少し引いたところでマイペースに実力を見せつける福田さん。そして声質の絶妙な組み合わせ。
ステージを離れたところでもどこかお互いを補っているような関係に見えた。
そして今、安倍さんは華やかな世界で多くの観客を魅了し、また福田さんはマイペースに自分の歌を楽しんでいる。その関係もまた左右に分かれているというか、根っこの部分では同じものを見ているはずなのにどこまでも表現は対称的なところにあるんだなと感じ、面白いものだと思った。
どちらもそれぞれの人生。
10年以上が経った今も形あるものを残してくれている彼女たちには感謝の気持ちしかない。
でもやっぱり1998年の秋から翌年春にかけてあった一瞬の彼女たちの交差点、あんな偶然(いや今度は必然だが)がまたあったらどんなにうれしいことか。
『ふるさと』オリジナルバージョン(1999年)
改めて見返すと、やはりこのPVは屈指の名作だなと思う。
新しい安倍さんの『ふるさと』は歌の成長という点ではもう何も言うところがない。
でもPVを含めた世界観はやはりオリジナルが好きだ。
全体にあるイメージ・脚本、しっかりとしたロケ、それに伴うロケ地選定、編集。きちんと作りこんだものは何年経っても色褪せないものだな…
多くのファンがロケ地に足を運んだというのも良くわかる。
自分がロケ地を訪れた頃(2001年だったかな)はまだ「親子の木」の道路も舗装されていなかったが、今はそれも舗装され、3年前には留辺蘂神社の前にも新しい碑が建った(参考→http://bellac.web.fc2.com/Resized/rubesibe.htm)。
美馬牛の駅舎はまだ面影が残っているようだが、美瑛駅はかなり変わったとも聞く。
そんな今では見られない景色が残っているのもあのPVの魅力。
新しいPVにはそれらしいシーンはちょこちょこと入れているものの、歌っている姿と乖離してしまっていて、そこに思いを馳せることは難しい。もし今回のものにも美瑛のロケ映像が使われていたらと思うと、惜しいという気持ちが出てきてしまう。ワンシーンでもいいから入れてくれれば良かったのにな。安倍さんの当時と現在の歌の対比と、その風景の対比でより情感の出たPVに仕上がったと思うのだが。
話がずれたが、まあ安倍さんも福田さんもこの先ずっと歌っていくことは間違いなさそうなので、今後に大いに期待ということで…